2010年5月4日火曜日

彼の成長って。

ウチの息子は、感覚や概念を表した言葉を理解したり認識したりするのが大変に苦手なのだそうです。
そして、うーーーん、これはその概念や感覚といった言葉の仲間に入るかどうかは不明なんだけど

例えば、「朝」「昼」「夕方」「夜」なんて言葉、これはすごく難しいみたいです。細かい違いが分からないのか未だに覚えられません。
どんな風かと言うと、彼の中には「朝」と「夜」しかありません。
外が明るかったら「朝」 外が暗くなったら「夜」彼の中には、それ以外はないみたいなんです。

一度、時間をかけてゆっくりと説明したことがあるのですが
「ねぇ、○○君。朝とね、夜だけじゃなくて。う~ん、お昼と夕方って言うのもあるんだよ」
もちろん、明け方とか深夜とかもっともっと言葉としてはあるけれども、最低限その4つは理解できてないと
お友達との約束や会話の中で困ることがあるだろうなぁ…と思って、まずはその4つを選んでみました。
「ふぅ~ん。じゃあ、朝はいつ?」
「えっとねぇ、○○君が起きてから学校に行って給食を食べるちょっと前くらいかな。時間だと10時とかそのくらいまでが朝。で、そこからはお昼って言うかなぁ」
「ふぅ~ん。夜は?」
「うん。そのね、お昼が過ぎて、○○君が学校が終わって学童に行くくらいが夕方ね。
で、その後にお外が真っ暗になって、ママがいつもお迎えに行くくらい、そのくらいからが夜かな」
「うん、分かった!」
「・・・・(本当かなぁ・・・^^;;)」と思いつつも、まあゆっくりだなぁ。なんて思っていました。

そんなある日、お友達と遊ぶ約束をして帰ってきた彼。
最近の彼は、お友達と遊ぶのに夢中で、すごくたくさん約束をして帰ってきます
(実は、その約束自体もムチャクチャなことも多くw そのエピーソードが大変に面白いのですが、それはまた今度の機会にw)

その日の約束は、お友達とは15:00から一緒に遊んで17:00にはバイバイして家に帰ってくる。
という約束をしました。遊び場所は、お友達のおウチです。
約束どおりに遊びに行き、そろそろ帰ってくるころかなぁ、というころに私の携帯が鳴りました。
息子からです。
「ママ、まだもうちょっと遊んでてもいいぃ~?」
その日は、普段よりもお友達と遊べる時間が短かったので「何か言ってくるかなぁ」とは思っていましたが
やはり連絡が入りました。
「う~ん、でも約束は17:00だよぉ?」
「え~~~、だってまだ朝だもぉん!」
もう17:00なので、朝ってことはないですね。
あー、間違いに気が付いてるかな、自分で言い直すかな?
なんて思って少し様子を見てから話を先に進めることにしてみました。
実際、それまでの彼も自分で気が付いて「あ、違うや」と言い直していたことが何度かあったので。
とにかく、彼は「まだ外が明るいから、もう少し遊びたい」とそういうことなのですね。

と、私が考えを巡らせるウチに電話口の向こうから
「朝じゃないよ!夕方じゃぁん!www」とお友達の声が聞こえてきました。
あぁ、友達がそばに居たのか。可愛そうなことしたかな、何かフォローができるかしら…と気を揉む私
ところが、そんな私の心配をよそに、息子の口から出た言葉は
「あ、そかw オレ間違えちゃったw」と、お友達に向かって言うように電話口からそう聞こえてきました。
注意してくれたお友達に悪びれるでもなく、変に恥じる風でもなく、多少照れた程度な感じで自分の間違いを認めて口にした息子。そして、そのことでお友達と笑い合っている。

衝撃でした。
私ってば…、なんだかね、なんでもかんでも全部の事を私1人で教えていかないといけない、そんな風に考えていたのですね。
普通にしてても分からないんだから、その分私が。って。
でも、彼を育ててくれているのは私だけではなかった。当たり前と言えば当たり前です。
でも、やはり私は、人に追いつけない部分が多くあれば、その分、周りからイジメられたり露骨にバカにされたり、そういう機会が多くなってしまうのではないか。
と息子のことが非常に心配になるのです。

でも何か、うまく言えないけど、彼は彼なりにキチンとやっているのだな。「言えない自分」と「教えてくれた友達」、ちゃんとそういう関係が取れているのだ。少なくとも、今のやり取りではできていた。
なんだか、この一件で変にホッとしてしまった私は、
「じゃぁ、17:30までね」と、ちょっと短いかな?と思いつつも、交渉分も加味してこの時間を提示してみました。
すると彼は
「やったぁーーーーー!!!!じゃあ、分かった!ばいばい!」
と、ものすごく嬉しそうに返事をして電話を切ったのでした。
「え、いいの?そのくらいの延長でw?」と、心でツッコミを入れながらも、何かホクホクな気持ちで、笑顔で走って帰ってくる息子を楽しみに待つ母なのでした。

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