2010年10月25日月曜日

「教えてください」


もう随分前になりますが、学童の指導員の方からこんな言葉を頂きました。
「お母さんこれからも(発達障害のこと)いろいろと教えて下さい」
これは、息子が学童で巻き起こす様々な出来事の中でも「比較的、その場でなんとかなったほう」な出来事があった日のお迎え時のことでした。

「今日は、こんなコトがあって…」
「そうでしたか…」
「でも、今回はお母さんからこんな風に聞いていたので、私達指導員も○○君には、こういった対応で…」
「ありがとうございました」
「ただ、こんな風にも話してみたのですが…」
「ああ、それは理解が難しいかもしれないですね…」
「…そうですねぇ、やはり分からなかったようで…」
「すみません、お手間かけました。ありがとうございました、帰ったら私からも話をしてみます」
「あ、あの…私達もミーティングなどを行っているのですが…。お母さん、これからもいろいろと教えて下さい」
そう言って、若い指導員の方は頭をピョコンと下げられたのです。

今までも、いろんな意味で協力をして頂きたくさん助けて頂いていますが、直接的にこんなことを言われたのは始めてでした。
もっとも、心理の先生やその他カウンセラーなど専門家の方々からも「お母さんが勉強をして、それを各施設の関係の方(学校の先生を含め)へお伝えして進めていくのが良い方法です」と言われていたので、私自身も言われるがままに(理由は良く分からなかったけどw)普段からそうするように心がけてはいましたので、何も今更驚くようなことではないのかもしれません。
ですがやはり、先方からハッキリとこのように言葉で言って頂けるのは、大変にショッキング(ちょっと言葉の使い方がおかしいですね)で嬉しいできごとでした。

思わず私は興奮して
「そうしたらっ!」と口を切っていました。
「私なんかが説明するよりも、とっても良い本があるんです。それをお貸しします!私も先日、図書館で借りて読んでみて、とっても良かったので今度は自分で買ってみようと思っていたところなんです!もうすぐにでも買いますから、手元に届いたらお貸しします、是非読んでみて下さい!!」
ちょっと興奮して、同じようなコトを何度も繰り返し話してしまっていたかもしれません。
先方も「いいんですか?ありがとうございます、ぜひ読んでみたいです」と乗り気になって下さったので、私は大急ぎで購入に走りました。

ところが、興奮しているせいか正確な題名が出てこない。
アレ、おかしいな。PCを漁ってみても、どこにもブクマもしてないし、手帖やちょっとした資料のどこにもメモが残っていない。そもそもにして私は、あの本を何で知ったんだっけかな、どなたかのブログだったかしら、それとも…。
そんな風に、あちらこちらとネットや紙媒体を探しまわること数時間。気持ちが焦るばかりで、ちっとも見つかりません。
「図書館で借りた時は、ネットで予約して借りたんだし、どうして図書館のページで貸出の履歴が見られるようになってないのよっ!」
そんなことまで考えてイライラとしながら、やっと見つけましたw なんとなく覚えていた著書名とキーワードの組み合わせでやっとAmazonでヒットしました。

それがコレです。

こんなとき、どうする?発達障害のある子への支援 小学校 (特別支援教育をすすめる本)



この本の気に入っているところは、ついついやってしまいがちな周りの大人たちの対応。その中で「これはNG!! 一番やっちゃイカン」と言うのが一つの事例に対して一つづつ丁寧に書いてあるところなんです。
もちろん、全ての子に当てはまるとは限りません。でも、このいくつかの例から「ああ、そうか。あの子、こんな感じのことすることあるけど…、そうか本人はこんな風に考えているのねぇ」そんな風に思える非常に貴重な本だと私は思っています。

購入してすぐに、学童へ持っていきました。
感想をお伺いしたところ、とっても良く分かりやすいです。とのことで、皆さんで回して読んで下さっているようでした。
題名からもお分かり頂けるかもしれませんが、この本には他にも 幼稚園・保育園編 と 中学校以降編が存在します。

実は息子の通う学童は、保育園と併設されているのですが、そちらの方でも「分かりやすい」と評判になり施設でまとめて購入をすることになったそうです。
「こちらお借りしてありがとうございました。まだ読んでいない指導員もいるのですが、園で購入することになりましたので、そちらで皆で読んでいきたいと思います。ありがとうございました」
と、後日に本を返して頂く時にお話を頂戴しました。

今回のことが、どのくらい指導員の方や保育士の方々に浸透された話なのかは良く分かりませんが、こういった施設でこのような本を購入して置いて下さる。
それだけでも、私としては非常に嬉しいコトなんです。

また、この学童は大きなグループ組織の中の一つなのですが、各地域(関東が中心かな?)に同じような施設があり、各施設間で交流を図れるようになっていたりします。そして、その施設の中の一か所にだけ「発達障害児や学習障害児・自閉症児」を対象としたお教室とプログラムを設けられている所があるのです。
息子も、そこに通うべきか…と思ったりしたこともありましたが、場所が遠かったことなどから考えるだけで終わっていましたが。
どうやら、そこの臨床心理士の先生を、息子の通う学童にもお招きして指導員用の講習会を行うことを考えていらっしゃるようでした。
ちょっと前に、お迎えの時にたまたま園長先生と行き合い一緒にお話をしながら歩いて帰らせて頂いたのですが、その時に、そんなお話を伺いました。

こういった「指導にあたる立場の方々」に、発達障害のことが広く正しい知識で浸透されることを心より祈ります。

2 件のコメント:

Unknown さんのコメント...

こうやって、物事を進めて広げてゆけるってすごいですよね!

miti さんのコメント...

私もそう思います!!!!
このブログも「そうなったら良いなぁ…」って、そう思って始めたんです(^^)