2010年7月7日水曜日

懇談会

先日、センターで開いて下さった懇談会に参加してきました。
お世話になっているセンターでは、勉強会の一環として、ある程度の節目節目で
懇談会というのを開いてくれています。

懇談会に参加して「同じ症状を抱える子どもを持つ親たちで情報の共有・交換をしよう」
というのが目的です。この懇談会は「勉強会に参加した親たち」が対象になっています。
「ここまでの勉強会に参加した人たちで」という風に区切って開いてくれていますので、そういうことになるのでしょうね。

実は、コレ。私は、この「懇談会」系には出席しないつもりで居たんです。
と言うのも、勉強会は1月に1回弱のペースで行われています。時間は午前中一杯くらい。
その他にも、児童精神科医の診察が半年に1回くらい、それに加えて臨床心理士との面談が年に3回くらい。
後は、お子さんを持つ親御さんなら普通に予定が必要となる学校行事の「個人面談」etc…。

これらを全部満たそうと思ったら、いくら有給があったって足りないんですね。
(子どもは、インフルエンザで学校に行けなくなったりすることも、ありますしね^^;)
あんまり休み過ぎて会社での周りの目が気になるのも、もちろんそうなのですが、
実は今の上司が、ものすごく子どものことで協力をして下さるんです。
なので、この勉強会参加だってできるだけ必要最低限ですませて、できるだけ迷惑をかけないようにしたい。
もちろん、できることなら、懇談会にだって出席してみたいです。でも、ここは優先順位で消去法でいくしかない。
そう思っていたんです。
お休みをもらう会社への「遠慮」というのも、もちろんあったと思います。

そんなこんなで避けて通っていたつもりの「懇談会」だったのですが…。
先日、いつもの勉強会の予定で、センターに出向き、受付を済ませ「さぁ」と思った時
「じゃあ、こちらです」といつもとは違う、診察室などがある方へと促されました
「あ、あれ?勉強会は別の階の会議室ですよね???」
「いやいや、今日は懇談会ですから、こちらですよ」
「え…懇談会?あの、今日は学齢期向けの…」
「ええ、そうです学齢期別の懇談会ですよ? あ、あれ?」
「え、あ、いや」
「あれ、間違えましたかっ!(センター側が)」
「い、いやいや。私も良く読んでないので(←ヒドいw)」
「あ、あはは…」
「ごめんなさい、ごめんなさい。えっと、じゃぁ…」
「あっ、あぁ、はい。こちらで…」

と、なんともまあ間の抜けたヤツでして…すいません^^;;;
後で、申込書を良く読んでみたら、ちゃん書いてありました。
その日のお題目の下に括弧書きで(懇談会)ってw^^;

という訳で。計らずも参加してしまった懇談会でしたが、楽しかったです!!!

今回参加されたのは、息子と同じくらいの年齢の子どもを持つお母さんたち10名くらいでした。
座談会形式になっていて、先生がお一人付いてくださり、進行をしてくださいます。
今回、参加された方のうち半分の方は、自閉症の支援を受けるため幼少期をこのセンターの保育園で過ごし、
今は「養護学校」や「各小学校の個別級」に通うお子さんを持つというお母さん方。
そして、残り半分は、例えば私のように「去年診断されたばかりで…」などといった方達で
いわゆる「高機能自閉症」と呼ばれるタイプのお子さんを持つお母さん達。
たぶん、そんな感じだったと思います。

とにかく、いろんなお母さん達がいて本当に面白かったです!
こんなこと言うと「当たり前だろw」と、ツッコまれそうですが、今までに私が経験してきた小学校や保育園での「懇談会」と、なんの変わりもありませんでした。
「自己紹介からお願いします」と、進行役の先生が促してくださり、緊張しながら一周したところで
「では、今の自己紹介の中でも少し話題の出ていた○○ですが、これはどうですか?」
などと切り出してくれて、
「今、ウチはこんなことに一番手を焼いていて」などと始まったら、後はもう
「あー、分かるぅ~」「やったやったウチもやった」「そうなんだよねぇ~」「アレやってみた?アレはけっこう効くよ?」
「え、それってそんな風にできるの?」「できるできる、ウチなんかはさぁ…」と、話し出したら話は尽きません。
あんなことで困って、こんなことで困って。そういう時は、あの手を使ったこの手でやった。結果、アレは失敗したけど、これは出来るようになった。
そんな話が次から次へと繋がっていきます。
「こういう時は、どうしてますか?」「ああ、それはさぁ」「あー、でもウチの場合それやるとかえってさぁ~」「あーぁ…」
なんていう風にもw
もちろん、参考になることやなんかは一杯ありましたが、それよりも何よりも「おしゃべり」が楽しかった!!!www

良く考えてみたら、最近の私が息子のことで、話をしていた相手というのは、いわゆる「専門家」達だったんですよね。
センターの医師や臨床心理士、カウンセラーはもちろんのこと。
息子の通う小学校の先生にしても、学童の指導員にしても、その道の「専門家」。
解決法を知っていたり、たくさんの事例や症例を知っていて学業も習得している。
なんと言うか、実際ね、そういう人に話を聞くのが一番近道だ。そう思ってた節はあったと思います。
だってね、たぁ~だ毎日の生活を送っているだけでも、時間が足りないってのに。
「遠回りをしている時間はないのよっ!」そんな風に思っていた部分があったのは確かですね、きっと。

だけれども、こうやって同じ症状のしかも同じ年頃の子どもを持つ。
そういうママさん同士で、日々の愚痴を言ったりおしゃべりをしたりできる。
こんな素晴らしいことはないのではないかと思ってしまうほどに、良い経験をさせて頂きました。
「専門家」の方たちは、そういった子どもたちに関わる回数はもちろん多いだろうけれども、実際に子育てをしている訳ではありません。もちろん、深く関わって頂いてはいますが。
たくさんたくさん助けては頂いているけれども、当たり前ですが、子育ては親の役割。
事実上24時間、子どもと関わり続け毎日顔を突き合わせて「わが子として育てている人たち」それが懇談会でお会いしたママさんたちでした。


それにね、ママ達も、いろぉ~~んなタイプの方達が居て、本当に面白かったです。
本やブログなどで、体験記を書かれているママさん達の文章ばかりを読み漁っていた私としては、
自閉症のお子さんを育てているママさん達はみんなあんな感じ(すごく優秀とか?)なのかと思っていたら
変な言い方になっちゃうけれども、ぜんぜん違いました。千差万別(当たり前ですね)。
普通の、普段その辺を一人で歩いておられたら、お隣のママさん達となんの見分けもつかない(落ち着いて考えれば見分けられる訳がありません)。
息子や娘の学校で普通に見かける多くのママさんたちと何ら変わりのないママさん達でした(重ね重ね恐縮ですが、当たり前です)。
ただ違うのは「特別な特徴を持った普通じゃない子」そういう子どもたちと、日々向き合い格闘している。
それだけでした。

これは本当になんというか、私にとっては大きな収穫になりました。
また、なんとかして参加したいと思っています。
息子のためでもありますが、それよりはたぶん、私のために。

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