2010年7月14日水曜日

パンチしちゃう

「ママ、オレあの先生と話がしたい」
唐突に、息子がそんなことを言いだしました。あの先生とはスクールカウンセラーの先生のことです。
あんまり唐突でビックリしましたが、それは是非に!と、私はどんどんと話を進めてみました。

実は、前々からスクールカウンセラーの先生には言われていたんです。
「私(カウンセラーの先生)が学校訪問している時に、一度会いに来てくれるといいんだけどねぇ」と。
お友達と遊びに来るでも良いので、来て会話をさせてもらえると様子も分かって何かといいと。

なので、今年の4月ごろから、ずっと息子には働きかけていたんです。
「学校にね、なんでも話していい先生が居るんだよ」
最初は良く分からなかったみたいですが
「あ!分かった、今日ね朝礼の時に「いつでも相談に来て下さい」って女の先生が言ってた。なに話してもいいんだって!」
「そうそう、その先生だよ。あのね○君が、学校で「変だなぁ」とか「どうしてだろう」と思うこととか、そういうのを相談していいんだって」
「ふぅ~ん、でもオレ行かないと思う」
「なんで?」
「だって、話すことないもん」
(トホホ…)と、最初はこんな感じだったのですが、そんなこんなで過ごすうちに
「ねぇ、ママその先生はなんでも聞いてもいいの?」
「いいんだよ?」
「どうして算数ができないのかとか、そういうのもいいの?」
「いいと思うよ、聞いてみたらいいよ。きっとお話してくれるよ」
「そっかぁ、でもいいや」

なんて、少しづつですが、しばらくはそんな感じでした。
ところが突然の彼からの申し出「これは!!!」とハリキリそうにもなりましたが
ちょうど学童のことなどがあった後のことでしたので、気になってちょっと慎重に聞いてみました
「そっか、いいねぇ~。でも、何を話したいの?」と聞くと
「オレさ、パンチとかしちゃう。悪いことなんだ。でもパンチしちゃうの」
「うん」
「そのこととか話したい」
なるほど。これは前からの彼の悩みでもあります、お姉ちゃんを本気で殴りこめてしまったことなどあり、その最中のことは記憶にないなどと言っていたこともありました。診察に行くきっかけになった出来事のうちの一つでもあります。
「そっか、そうだよねぇ。ねぇ、○君。この間のさ学童で足踏まれた時のこと」
ここまで言うと彼は「あっ!!」と、ものすごくバツの悪そうな顔をして「しまった!」いう表情で身を固めます。
「あの時ね、すごく悪いこと言ったって言ってたけど、なんて言ったか思い出した?」
「うん、あのね。お前なんか死んじゃえって言ったの」
「それだけ?」(それは知らなかった…)
「あ、ううん。あのね、学童やめちゃえって、そう言った」
「あぁ…、それは良くないねぇ…」
「うん、オレそのことも話す」
「そっか分かった。じゃあ、先生がいつ来てくれるのか見てみようね」
「分かるの?」
「学校のお手紙に書いてあるんだよ(^^)」

私は急いで学校便りの今月分を確認して息子に説明しました。
「この日は、午前中だから○君が朝学校に行って給食食べるまでは居てくれるみたいだよ。こっちの日は午後だから給食食べた後からだね」
「わかった、じゃあオレこの日の休み時間に行く!」どうやら午前中の「中休み」のことを言っているようでした。
「そう、分かった。先生は、準備室に居ますって言ってたよ」
「準備室ってどこ?」
「んとね、○階のぉ…」
「あ、分かった。○○先生(担任の先生)に、いつも怒られる時に呼び出されるところだ!」
「(おいw)あ、そうなの?じゃぁ、分かる?」
「うん、分かる」
「じゃあ、忘れないようにカレンダーに書いておこうね」
「うん。オレも忘れないようにする!」

後は本人に任せてみようかとも思ったのですが、学童でのこともあり「鉄は熱いウチに打て」で、さっそく担任の先生に電話をしました。
一通りの経緯を話すと
「おお、いいじゃないですかぁ! 分かりました、その日は一件だけ相談の予約が入ってますが中休みは大丈夫です。○君を予約で入れてしまいましょう」
「え、いいんでしょうか」
「いいんですよ、私が決めるんですから(先生は、その調整の係です)w 何か他にズレてもらう訳ではありませんし」
「そうですか、なんと言うか本人に任せようかとも思ったのですが。せっかくのチャンスなので逃さない方がいいのかと思って…」
「いやいや、いいと思いますよ。それでね、お母さん…」
と、何やら、先生からもちょうど私に話したいことがあったとのこと。

聞けば、息子が学校のお友達に腹パンチをしたのだそうです。
経緯はこうです。
給食が終わって食器を片づける段になりました。当番の人から順に片づけましょう。と言われたのですが、息子はそれに気付かずに一緒に席を立って片づけようとしてしまいました。
「○君、当番の人が先だよ。○君はまだだよ」と先生や周りから注意され、息子はしぶしぶ席に戻りました。
ちょうど、それと同じタイミングで個別支援級から給食教育に参加していた△君が、息子と同じように席を立って先に片づけてしまいましたが、△君は注意をされませんでした。
息子は、それが気に入らなかったようで昼休みになり、必死に△君を探し周り腹パンチをしたのだそうです。

どうも、この給食後の出来事は先生も周りから聞いた話なのだそうですが
「○君が、△君を探しまわってた」と生徒達から聞き、総じて上のような内容なのだそうです。

先生曰く
「全体の話を聞いてみても、どうも○君(息子)も、△君を力いっぱい殴った訳ではないようなんですよね。こう威嚇したというか、そんな感じのようなんですね。
ただ、相手のお子さんの親御さんのこともあったので、お母さんが「知らなかった」という訳にはいかないと思いましたので、お話しておかなきゃいけないな、とちょうどそう思っていたんです」
「そうでしたか、分かりました」

先生が言うには、息子に限らずけっこうパンチは男女共にあるのだそうなのですが…。
そう言えば、随分前ではありますが、息子も女の子に殴られて泣かされる…なんてことがあったにはあったのですが…。
3年生とは、ちょうど年齢的に感情で直接ぶつかり合うそういう年齢にあたるのではあるんですが…、とその先生はおっしゃっていましたね。

学校でのコト、自発的にカウンセラーに会いに行きたいと言いだしたこと。
親として、どう捉えたら良いのか考えるところでありますが、
問題があり、それを認識しているから「カウンセラーに話したい」と言いだす訳ですし、当たり前ですが手放しで喜んでいる場合ではありません。
きっと、これからが本番なんです。

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